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チェルノブブイリの祈り 完全版
¥3,630
1986年4月26日、その事故は起こった。人間の想像力をこえる巨大な惨事に遭遇した人びとが語る個人的な体験、その切なる声と願いを、作家は被災地での丹念な取材により書きとめる。消防士の夫を看取る妻、事故処理にあたる兵士、汚染地に留まりつづける老婆――。旧版より約1.8倍の増補改訂が施された完全版。解説=梨木香歩 ノーベル文学賞受賞(2015年) 全米批評家協会賞ノンフィクション部門受賞(2005年) HBOドラマ『チェルノブイリ』(2019年)典拠 ----- 孤独な人間の声 見落とされた歴史、そしてなぜチェルノブイリはわたしたちの世界像に疑いをおこさせるのか――自分自身へのインタビュー 第一章 死せるものたちの大地 兵士たちの合唱 第二章 創造の冠 人びとの合唱 第三章 悲嘆に心うたれる 子どもたちの合唱 孤独な人間の声 歴史的情報 エピローグの代わりに 訳者あとがき 解 説……………梨木香歩 スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ(Светлана Алексиевич) 1948年ウクライナ生まれ。国立ベラルーシ大学卒業後、ジャーナリストの道を歩む。綿密なインタビューを通じて一般市民の感情や記憶をすくい上げる、多声的な作品を発表。戦争の英雄神話をうち壊し、国家の圧制に抗いながら執筆活動を続けている。ほかの作品に、『戦争は女の顔をしていない』『ボタン穴から見た戦争──白ロシアの子供たちの証言』(原題:最後の生き証人)『アフガン帰還兵の証言──封印された真実』(原題:亜鉛の少年たち)『セカンドハンドの時代──「赤い国」を生きた人びと』など。本作および上記四作をあわせて、「ユートピアの声」五部作と位置づけている。2015年ノーベル文学賞受賞。 松本妙子(まつもと たえこ) 1973年早稲田大学第一文学部露文科卒業。翻訳家。アレクシエーヴィチの『死に魅入られた人びと──ソ連崩壊と自殺者の記録』『セカンドハンドの時代』を翻訳。
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ぼくがエイリアンだったころ
¥1,980
SOLD OUT
ぼくがエイリアンだったころ トンマーゾ・ピンチョ著 二宮大輔訳 2024年9月8日 仕様 文庫判 装丁 有園菜希子 「エイリアンの子供が他にも山ほどいると思っていた。間違って地球に飛ばされてきた別世界の子供たちがあちこちに」 灰色の空をしたアメリカ西海岸の街アバディーン。 周りの大人たちへの不信感から、9歳の時に眠ることをやめた青年ホーマー・B・エイリアンソンは、ある夜、橋のたもとでカートと名乗るミュージシャンに出会い、ドラッグに溺れてゆく。 身を削りながら自らの音楽表現を追求するカートと、別世界の恋人を求めて旅に出るホーマー。 間違って地球に飛ばされてきた別世界の子供たちがたどりつく先とは―― イタリアのポストモダン文学の奇才トンマーゾ・ピンチョの代表作。 トンマーゾ・ピンチョ(Tommaso Pincio) 1963年ローマ生まれ。ローマ美術大学卒業後、漫画家としてデビュー。80年代後半から90年第前半にかけてはニューヨークで画家に弟子入りしていた経験を持つ。1996年に作家としてデビューし、2002年に『ぼくがエイリアンだったころ Un amore dell’altro mondo(原題直訳:別世界の恋人)』で注目を集める。その後も中国人に占拠された近未来のローマを描いた『チナチッタ Cinacittà』など、問題作で話題を呼ぶ。大手紙でアメリカ文学についてのコラムを寄稿するほか、フィリップ・K・ディックやジョージ・オーウェルなど、著名なアメリカ人作家のイタリア語訳も手掛ける。トンマーゾ・ピンチョという筆名は、ポストモダン文学の旗手トマス・ピンチョンをイタリア語風にしたもの。文学だけでなく、アメリカのサブカルチャーに精通しており、それを独自の視点でイタリア語に落とし込むのが彼の文体の特徴となっている。 二宮 大輔(にのみや・だいすけ) 1981年、愛媛県生まれ。2012年にローマ第三大学文学部現代言語と文学科を卒業。卒業論文のテーマは『レオナルド・シャーシャとモーロ事件』。帰国後は京都で観光ガイドをする傍ら翻訳に従事。2016年、青年座劇場で上演されたエドゥアルド・デ・フィリッポの戯曲『フィルメーナ・マルトゥラーノ』の邦訳を担当。訳書に、ガブリエッラ・ポーリ+ジョルジョ・カルカーニョ『プリーモ・レーヴィ――失われた声の残響』(水声社、2018)、トンマーゾ・ピンチョ「紙とヘビ」『翻訳文学紀行Ⅲ』(ことばのたび社、2021年)クラウディオ・マグリス『ミクロコスミ』(共和国、2022)などがある。
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翻訳文学紀行Ⅵ
¥990
翻訳文学紀行Ⅵ ことたび編 2024年9月8日 仕様 文庫判/186ページ 装丁 有園菜希子 目次 1. もうひとつのアメリカ――英語文学(アメリカ) 『ストーリーテラー』より「黄色の女」「雨雲を送る男」 レスリー・マーモン・シルコウ 著 大松 智也 訳 2. 安請け合いはほどほどに――ハンガリー語文学(ハンガリー) 「中央署当直にて」 レィテー・イェネー 著 中井 杏奈 訳 3. 故郷よ、よみがえれ――アラビア語文学(パレスチナ) 「ワーディ・ニスナースの新しい地図」 ターハー・ムハンマド・アリー 著 西道 奎・溝川 貴己 訳 4. 物語を書きかえよ――ドイツ語文学(オーストリア) 『ゴットランド島』より第一部「創世記」Ⅲ「カインとアベル」 ミヒャエル・スタヴァリチ 著 髙田 緑 訳 5. 時代は走り去る――華語文学(中華民国) 「鉄漿」 朱西甯 著 藺豪 訳
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翻訳文学紀行Ⅴ
¥1,210
SOLD OUT
翻訳文学紀行V ことたび編 2023年9月10日 仕様 文庫判/232ページ 装丁 有園菜希子 目次 悲しみはどこからやってくる?―スワヒリ語文学(タンザニア) 「バレンズィ」E・ケジラハビ著 小野田風子訳 獄中からの声―中国語文学(中国) 「文天祥詩選」文天祥著 村田真由訳 とどろきに耳を澄ませて―ドイツ語文学(イタリア) 「ロンボ」[抄訳]エスター・キンスキー著 中村峻太郎訳 町の記憶を呼び起こす―ポーランド語文学(ポーランド) 「私はバリケードを築いていた」[抄訳]アンナ・シヴィルシュチンスカ著 山本悠太朗訳 直感か、妄想か―チェコ語文学(チェコ) 「ベター・ライフ」ミハエラ・クレヴィソヴァー著 家田恭訳
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翻訳文学紀行Ⅳ
¥990
世界の様々な言語で書かれた文学作品の中から、どうしても翻訳したい!という気持ちで選ばれた作品たちが収められています。 最新号の4号では、 台湾の近代文学を担った作家による台湾旅行記、 カフカの恋人として知られているミレナのモードや政治の新聞記事、 クック船長とカメハメハの邂逅の描いた演劇(英語とハワイ語)など収録されています。 まだ知らない世界へ、翻訳者という「旅人」が読者を誘います。 文庫本サイズで、各作品が読みやすい長さです。 それぞれの作品が持つ濃厚な世界が鮮烈に感じられます。 (ルリユール書店) ―――――― 『翻訳文学紀行Ⅳ』 ことばのたび社 2022年9月
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ジョルジュ・サンド――自由、愛、そして自然
¥2,420
持田明子 A5変並製 280ページ 刊行日: 2004/6 “自由を生きた女性” 生誕200年記念出版! “田園小説”“恋多き女”等の今までのサンド像を一新! いち早く“近代”を疑問視し、女性による新しい世界認識の革命をもたらしたラディカルな思想家・サンドの全体像を明らかにする。 写真・図版約170点 目次 〈序〉 サンド、 自由な女性 ミシェル・ペロー 1 一族の物語 1694-1799年 2 父母の物語 1800-1804年 3 風変わりな少女の物語 1804-1822年 4 地方の若妻の物語 1823-1830年 5 〈自由〉 を求めた女性の物語 1830-1832年 6 〈ヴェネツィアの恋人たち〉 1833-1835年 7 芸術家の輪 1834-1836年 8 ショパン 1836-1839年 9 政治の季節 1830-1848年 10 革命の嵐が過ぎて ―― ノアンの奥方 1848-1876年 〈付〉 同時代人の証言 バルザック / ボードレール / ハイネ / マッツィーニ / フロベール / バクーニン / ドストエスフキー ジョルジュ・サンド著作一覧 ジョルジュ・サンド略年表 あとがき 人名索引 (出版社ホームページより)
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スピリディオン
¥3,080
スピリディオン 物欲の世界から精神性の世界へ ジョルジュ・サンド セレクション ジョルジュ・サンド 大野一道 ,訳 藤原書店 2004年10月 321p 世間から隔絶された18世紀の修道院を舞台にした神秘主義的哲学小説。堕落し形骸化した信仰に抗し、イエスの福音の真実を継承しようとした修道士スピリディオンの生涯を、孫弟子アレクシが自らの精神的彷徨と重ねて語る。アレクシもスピリディオン同様カトリックの現実に絶望、一時プロテスタンティズムに傾き、ついで18世紀の無神論的哲学に惹かれる。が、最後にキリスト教を超える新しい信仰「永遠の福音」の教えを、スピリディオンの墓を暴いて発見、そこに人類全体の連帯と解放の夢を聞き取り、迫り来るフランス革命に、夢の一部の具体化を感じる。正統の中から生まれた異端的思想こそ未来を担うものであることを、サンドは主人公たちの生き方を通して描いた。
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黒い町
¥2,640
ジョルジュ・サンド 石井啓子訳=解説 296ページ 刊行日: 2006/2 “女性による初の産業小説” 19世紀半、ドストエフスキーやゾラに先立ち、労働者の生活を初めていきいきと描いた女性、ジョルジュ・サンド。谷底の工場の町〈黒い町〉を舞台に、愛し、悩みながら自ら道を切り拓いてゆく労働者の姿を描きだす画期的作品。 目次 第 1 章 若き刃物職人の悩み 第 2 章 トニーヌへの想い 第 3 章 恋よりも成功? 第 4 章 あばら家のオードベール 第 5 章 空想家の夢と絶望 第 6 章 おんぼろ工場の主 第 7 章 嵐の夜に 第 8 章 賢明なトニーヌ 第 9 章 工場の危機 第10章 苦闘するセテペ 第11章 トニーヌの迷い 第12章 遍歴の旅へ 第13章 故郷への帰還 第14章 再 会 第15章 〈御令嬢〉 とは? 第16章 労働讃歌 訳者解説 (出版社ホームページより)
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ジャンヌ
¥3,960
ジャンヌ―無垢の魂をもつ野の少女 ジョルジュ・サンド セレクション第5巻 (全9巻・別巻一) ジョルジュ サンド 持田 明子 四六変上製 436ページ 刊行日: 2006/06 バルザック、ドストエフスキーらが絶賛した作品!! ガリア時代からの土俗信仰と融合した一途な聖母崇拝を心深くもちつづける、一点の曇りもなく無垢で美しい羊飼いの娘ジャンヌ。妖精ファド、“夜の洗濯女”、金の牛――ベリー地方の伝説が散りばめられた、神秘的な農民小説。 ドストエフスキー評:「百姓娘の中に、突如ジャンヌ・ダルクの姿を復活させる」 バルザック評: 「驚嘆に値する傑作」 目次 プロローグ 第 1 章 ガリアの町 第 2 章 墓 地 第 3 章 死んだ女の家 第 4 章 嵐 第 5 章 田舎司祭の博学 第 6 章 稲 光 第 7 章 エプ=ネルの石 第 8 章 洗濯女 第 9 章 村との別れ 第10章 結婚の計画 第11章 4月の魚 第12章 風変わりなジェントルマン 第13章 兄と妹 第14章 アーサー卿 第15章 眠らぬ夜 第16章 バルロ山のウェレダ 第17章 気高い羊飼いの娘 第18章 干し草の取り入れ 第19章 青年の愛 第20章 さらば、 街 第21章 幻 影 第22章 モンブラの塔 第23章 放浪者 第24章 不 幸 第25章 結 び 作品解題 訳者解説 (出版社ホームページより)
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ちいさな愛の物語
¥3,960
サンド晩年に孫たちに聞かせる形で書かれた児童文学。野の花や雲、鳥や樹たちとの交感が生き生きと描かれたファンタジーの数々が収められています。大人に今読んでもらいたい本です。 (ルリユール書店) ジョルジュ・サンド 小椋順子訳=解説 藤原書店 四六変上製 520ページ 刊行日: 2005/4 ジョルジュ・サンド セレクション8 19~20世紀の多くの作家に影響を与えた女性作家の集大成 その多くの作品が子供たちにも親しまれているサンドが晩年、孫たちのために書いた2巻の作品集からとりわけ優れたものを精選。「ものを言うカシの木」、「ばらいろの雲」、「ピィクトルデュの館」など、美しい幻想と現実の交錯する世界を通じて人間の生き方、人間にとって最も大切なことを語りかける。 目次 ピクトルデュの城 女王コアックス バラ色の雲 勇気の翼 巨岩イエウス ものを言う樫の木 犬と神聖な花 花のささやき 埃の妖精 牡蠣の精 訳者解説 (出版社ホームページより)
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その夏は忘れない
¥3,850
その夏は忘れない ジャン・ペロル(著) 末松壽(訳) 水声社 判型:四六判上製 頁数:384頁 混迷の時代の中、少年は〈生〉をつかむ 友情と別れ、性のめざめ、そして詩との出会い―― 第二次世界大戦末期のフランスを舞台に、歴史の波に翻弄され、時代の狂気にのみこまれながらも懸命に生きる少年ジャノの成長を細やかに描く。 【著者について】 ジャン・ペロル(Jean Pérol) 1932年、フランスイゼール県ヴィエンヌ市に生まれる。詩人、小説家。リヨン大学卒業後、九州大学で教鞭をとる。その後、東京および九州の日仏学院院長を歴任。主な著書に、『遠い国から ジャン・ペロル詩集』(邦訳:思潮社、1965年)、小説には『日暮里に日は落ちる』、『ヂュイユ』がある。現在『詩全集Ⅰ』(2009年パリ、ディヴェラン ス社刊)につづいてⅡを準備中。 【訳者について】 末松壽(すえまつひさし) 1939年、福岡県に生まれる。パリ大学博士(哲学)、九州大学名誉教授。専攻、フランス文学。主な著書に、『『パンセ』における声――登場人物はいかにして生まれるかもしくは《不純》理性言説批判への序説』(1990年、九州大学出版会)、主な訳書に、ヴィクトール・セガレン『記憶なき人々』(国書刊行会、2000年)、ジャン・グロンダン著『解釈学』(白水社、2018年、佐藤正年との共訳)、R・ブリュネ監修『西部・中部アフリカ』、『東部・南部アフリカ』(いずれも野澤秀掛との共編訳)などがある。
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記憶なき人々
¥2,750
SOLD OUT
記憶なき人々 ヴィクトール・セガレン 著 末松壽 訳 判型四六判 ページ数 424頁 国書刊行会 南海の楽園タヒティが辿る民族性抹殺の歴史。伝統が滅びゆくさまを鮮烈に描き出す異色の民族誌小説。異文化探求の先駆者セガレンがエグゾティスムの本質に迫る。創作ノート、関連図版25枚を付す。本邦初訳。 著者紹介 ヴィクトール・セガレン (ヴィクトールセガレン) 末松壽 (スエマツヒサシ) 1939年生まれ 九州大学大学院修士課程修了(フランス文学) パリ大学博士(哲学) 西南学院大学、山口大学を経て現在九州大学教授 主要著書 ▲La Dialectique Pascalienne▼(西南学院大学) 『パンセ』における声(九州大学出版会) 主要訳書 川端康成『山の音』『伊豆の踊子』の仏訳(共訳) アンドレ・マソン『寓意の図像学』(白水社) ローベル・エスカルピ『文字とコミュニケーション』(白水社)
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カミュ 正義の人びと
¥2,420
アルベール・カミュ(著/文)中村 まり子(翻訳)岩切 正一郎(解説) 発行:藤原書店 46変形 192ページ 紹介 “正義とは何か”を問う生身のテロリストたちの内面を抉り出す!! 演劇人による“聴いてわかる”新訳!! 解説対談=中村まり子・篠井英介(俳優) ■コロナ下で話題になった小説『ペスト』(1947)直後に執筆された二つの戯曲『正義の人びと』(1948)、『戒厳令』(1949)を、舞台人による新訳で!! ■20世紀初頭モスクワのセルゲイ大公暗殺事件に材をとった、若き革命的社会主義者たちの群像劇。 ■2021年、この中村まり子訳を台本にした、コロナ禍の中の俳優座公演は大好評!! ■「中村まり子さんの翻訳は、役者が、自分が声を発したらどうなるだろう、ということを常に考えて訳されていると思うので、血肉の通った人物になっています。」(篠井)
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カミュ 戒厳令
¥2,420
アルベール・カミュ(著/文)中村 まり子(翻訳)岩切正一郎(解説) 発行:藤原書店 46変形 224ページ 紹介 “全体主義”の蔓延、それを内面化し/させようとする人間、……その恐怖を描き尽す!! 解説座談=中村まり子+松岡和子(翻訳家、シェイクスピア全訳)+松井今朝子(時代小説家、歌舞伎研究、演劇評論家) ある夜、彗星の光が町を覆った。数日後、一人の男が女を従えて現れ、町には戒厳令が敷かれる。男の名は――ペスト。共産主義の崩壊とコロナを経た我々は、今、どう読むのか。 ■「登場人物“ペスト”が、人類を滅ぼしかねない疫病の擬人化とも読めるし、象徴とも読める……シュールレアリスムだなと思いました。」(松岡) ■「これ、全体主義の話ですよね。ペストというのは、全体主義のメタファーですよ。だから今、ぴったりなんじゃないかと思います。」(松井)
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戦争
¥2,750
SOLD OUT
『戦争』 ルリユール叢書 ルイ=フェルティナン・セリーヌ 森澤友一朗=訳 幻戯書房 判型 四六判変形 20世紀のスキャンダル作家セリーヌの死後60年の時を経て発見され、「21世紀の文学史的事件」と国内外で話題を呼んだ幻の草稿群のひとつ、『戦争』――『夜の果てへの旅』に続いて執筆された未発表作品にして、第一次大戦下の剥き出しの生を錯乱の文体で描き出した自伝的戦争小説が本邦初訳で登場!
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モン・オリオル
¥3,850
『モン=オリオル』 幻戯書房 ルリユール叢書 ギ・ド・モーパッサン 渡辺響子=訳 レジャーと治療、自然のスペクタクル、社交と娯楽、投機と事業、源泉所有権をめぐる資本所有者たちのたくらみと諍い、恋愛と姦通――温泉リゾート「モン゠オリオル」を舞台に種々様々な人間たちの「感情」が絡み合う、モーパッサンが描く一大〈人間喜劇〉。 判型 四六変型 刊行年月 2023年7月
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ニルス・リューネ
¥3,960
『ニルス・リューネ』 幻戯書房 ルリユール叢書 イェンス・ピータ・ヤコブセン 奥山裕介=訳 生の豊穣と頽落、夢想の萌芽、成熟から破綻までを絢爛なアラベスクとして描きだした、世紀末デカダンスに先駆ける〈幻滅小説〉。リルケ、トーマス・マン、ヘッセ、ツヴァイク、ホーフマンスタール、ムージル、ジョイス、ルルフォを魅了した19世紀デンマーク文学の傑作長編。 ◆本文より 退屈な生のいつ終わるともない寂寞(せきばく)のなか、空想が光輝の花を振り撒(ま)いた。夢みるような気分が胸内にただよい、生気あふれる芳香で心を誘い、蝕んだ。香りには、生気に渇えた胸さわぎの甘やかな毒が潜んでいた。 彼の語りの静かな淵泉から掬いとられた一滴一滴は、ひと雫の霊液かもしくは毒液ほどに重く強烈で、薫気の凝滴のように香りたっている。彼の朗読には、心を傾惑し陶酔させるものがある。我々の散文のうちに醸成された、芳烈この上ない気分をたたえた美酒である。 ──ギーオウ・ブランデス ヤコブセンの書物は、どこをとっても繊美な詩人の作です。当世がこの領域で生み出した、最上の傑作に属するといっていいでしょう。 ──ヘンリック・イプセン ニルス・リューネという、情熱に富んでいるがまるで才力はなく、生への無限の意志を抱きながら、夢想に窒息し重苦しい倦怠にうち拉がれているといった具合の、この半ばヴェルターにして半ばハムレット、はたまた半ばペール・ギュントともいうべき男によって体現された、空想的ながら深邃きわまりない独特な形影に、その憧れまどう遍歴に、我々は彼の感傷家的な気質を、いたましい鬱屈を、堰きこめられた憧憬を、そして、心底からの望みが叶うことなどないのだという悲劇めいた悟りを認めるのである。 ──シュテファン・ツヴァイク 私は『マリーイ・グルベ』が心から好きです。『ニルス・リューネ』は輪をかけて好きです。いずれも堂々たる書物です。 ──T・E・ロレンス 判型 四六変上製 刊行年月 2021年5月
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三つの物語
¥2,640
『三つの物語』 幻戯書房 ルリユール叢書 スタール夫人 石井啓子=訳 ナポレオンとの政治的対立から追放されながら、個人の自由と寛容を重んじ、政治的リベラリズムを貫き通したスタール夫人――奴隷制度廃止宣言の翌年に刊行された、三角貿易の拠点セネガル、アンティル諸島、ル・アーヴルを舞台にした三人のヒロインたちによる「愛と死」の理想を描く中編小説集。本邦初訳。 目次 1795年の序文 三つの物語 ミルザ、あるいは、ある菱光社の手紙 アデライードとテオドール ポーリーヌの物語 註 スタール夫人年譜 訳者解題 原タイトル:Trois Nouvelles 判型 四六変上製 刊行年月 2022年8月
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昼と夜 絶対の愛
¥3,300
『昼と夜 絶対の愛』 幻戯書房 ルリユール叢書 アルフレッド・ジャリ 佐原怜=訳 四六判変形 アポリネール、ブルトン、レーモン・クノー、イヨネスコ、ボリス・ヴィアンら20世紀フランスの前衛作家たちに多大な影響を与えた、不条理の作家アルフレッド・ジャリ――兵役体験における生と存在を夢幻的に描く『昼と夜』、催眠術によって新しい世界を創造しようとする『絶対の愛』の小説2篇を収録。
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インディアナ、インディアナ
¥2,310
訳者の柴田元幸氏のサイン本。 紹介 “切れぎれの回想、現在のノアの心理、オーパルからの手紙、ノアの父ヴァージルや母ルービーをめぐる一連の奇妙な逸話…。 事実は見えなくても、ノアの胸に満ちる強い喪失感は、一ページ目からはっきり伝わってくる。その静かな哀しみが、ノアと猫たちとのどこかとぼけたやりとりや、ノアの父親ヴァージルのやたらと衒学的な物言いなどから浮かび上がる淡いユーモアと絶妙に混じりあい、それらすべてが、文章教室的規範から逸脱することを恐れない自在の文章で語られることによって、この作品を、昨今の小説には稀な、とても美しい小説にしている。”(訳者・柴田元幸) 哀しみを抱えるすべての人へ。 2006年刊行の「とても美しい小説」を復刊しました。 著者プロフィール レアード・ハント (レアード ハント) (著/文) 一九六八年シンガポール生まれ。少年時代に祖母の住むインディアナの農場に移り、ここでの体験がのち小説執筆の大きなインスピレーションとなる。これまでに『インディアナ、インディアナ』『優しい鬼』『ネバーホーム』(以上、邦訳朝日新聞出版)、The Evening Road など長篇九冊を刊行。『ネバーホーム』は二〇一五年フランスで新設された、優れたアメリカ文学仏訳書に与えられるGrand Prix de Littérature Américaine第一回受賞作に。最新作Zorrie (2021)は全米図書賞最終候補となる。現在、ブラウン大学教授。 柴田元幸 (シバタモトユキ) (翻訳) 1954年、東京生まれ。米文学者、翻訳家。『生半可な學者』で講談社エッセイ賞、『アメリカン・ナルシス』(東京大学出版会)でサントリー学芸賞、『メイスン&ディクスン(上・下)』(トマス・ピンチョン著、新潮社)で日本翻訳文化賞、2017年には早稲田大学坪内逍遙大賞を受賞。文芸誌『MONKEY』の責任編集も務める。 (出版社より) ------- 『インディアナ、インディアナ』 レアード・ハント(著/文)柴田元幸(翻訳) 発行:twililight 四六変型判 縦194mm 横123mm 厚さ2mm 256ページ 仮フランス装
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僕の知っていたサン=テグジュペリ
¥2,200
「城砦」、「素描」、「庭師」の三篇からなる『僕の知っていたサン=テグジュペリ』に、『33日間』、『証言 1940-1944年の日記』の抜粋、サン=テグジュペリの死後10年目の夏に書かれた日記の抜粋、写真、サン=テグジュペリからレオン・ウェルトに宛てられた手紙、二人の年譜を加えて編まれた。 (出版社より) 目次 巻頭エッセイ 『城砦』に至る沙漠の道(池澤夏樹) 僕の知っていたサン=テグジュペリ(序幕 供述 一九四〇‐一九四四年 或る日記の抜粋 何通かの手紙… 一九三九‐一九四〇年 僕の知っていたサン=テグジュペリ 写真 アンベリュー飛行場一九三五年夏 とりとめのないノート) 『僕の知っていたサン=テグジュペリ』 SAINT-EXUPÉRY TEL QUE JE L'AI CONNU… Werth, Léon(著/文)藤本 一勇(翻訳) Werth L'eon(著/文)ウェルト レオン(著/文) 発行:大月書店 縦20mm 191,5ページ 2012年9月刊
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野生のアイリス
¥2,530
SOLD OUT
2020年にノーベル文学賞を受賞し、その時にはまだ邦訳の無かった詩人ルリーズ・グリュック。 待ち望まれていた彼女の詩の翻訳です。 タイトルは『野生のアイリス』。1992年に刊行された詩集です。 帯に「花と祈り」とありますが、アイリスをはじめ、エンレイソウ、スノードロップ、ユリなど様々な花々が一つ一つの詩となり、「朝の祈り」「夕べの祈り」「子守唄」などいくつもの詩が重なっていきます。 花々をテーマのひとつにしているため親しみやすく、30年前の詩集でありながら、この詩集が最初の翻訳として選ばれたことを嬉しく思いました。 エデンの園と地上の世界との対比が随所に現れますが、キリスト教のみにとらわれずに、読者はその静謐な世界に惹きつけられることと思います。 英語の原詩と対訳になっており、それがさらに何度も繰り返し詩を読みたくさせる詩集になっています。 装幀も美しいです。 (ルリユール書店) ―――――― 『野生のアイリス』 ルイーズ・グリュック著 KADOKAWA 2021年11月3刷
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瞬間
¥1,540
2002年のノーベル文学賞受賞後、初めて発表された詩集。自分自身と世界とを、詩によってつなげ認識する、そしてその詩が美しいという、詩集を読む魅力を感じさせる一冊です。 (ルリユール書店) ------ 『瞬間』 ヴィスワヴァ・シンボルスカ 著 沼野充義 訳 未知谷 2022年
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翻訳文学紀行Ⅲ
¥990
SOLD OUT
世界の様々な言語で書かれた文学作品の中から、どうしても翻訳したい!という気持ちで選ばれた作品たちが収められています。 (目次は写真2枚目) 3号では、 ドイツ語文学、イタリア語文学、スウェーデン語文学、中国文学を収録。 まだ知らない世界へ、翻訳者という「旅人」が読者を誘います。 文庫本サイズで、各作品が読みやすい長さです。 それぞれの作品が持つ濃厚な世界が鮮烈に感じられます。 (ルリユール書店) ―――――― 『翻訳文学紀行Ⅲ』 ことばのたび社 2021年9月初版、2022年2月第2刷